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共同通信
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埼玉県川口市の小・中学校でいじめ被害を訴えた小松田辰乃輔さん=当時(15)=が2019年に自殺した問題で、遺族の代理人を務める石田達也弁護士が23日、同市で会見し、母親の「いじめに苦しみ抜いた5年間でした。もし調査が早い段階から行われていれば、息子は死なずに済んだのではないか」とのコメントを発表した。
市が23日に公表した第三者委員会の調査報告書は、いじめに加え、加害者との話し合いなどで責められたことを自殺の主な原因とした。
母親は「充実した調査に感謝したい。加害者家族からの暴言など二次被害も認められた」と評価し、「息子にあなたの声がようやく届いたよと報告したい」とした。
石田弁護士は「二次被害と自殺の関連性を認めたのは過去に例がない。いじめ被害から自殺まで1年以上経過しているのに、因果関係があるとしているのも異例だ」と述べた。
報告書によると、少年野球チームや中学校で仲間外れなどのいじめがあった。いじめを訴えた後にも、加害者の家族から「あんたの思い過ごし」と責められるなどした。