プライドパレードに200万人
反LGBTQ運動への警戒の中
性的少数者であるLGBTQ社会の権利と平等を祝う恒例の「ニューヨーク・プライド・パレード」が25日、マンハッタンで開かれた。全米各地で反LGBTQの動きが高まる中、ニューヨーク市は「ヘブン(天国)」的存在。街中が、レインボーカラーの旗や衣装の人々にあふれ、「ハッピー・プライド!」という声援がパレードに暖かく送られた。
ニューヨーク・タイムズによると、パレードの参加者は7万5千人、沿道を埋め尽くした市民は約200万人に上り、全米最大規模。今年は例年と異なり、トランスジェンダーを象徴する水色、ピンク、白の旗やコスチュームが目立った。ドラーグクィーンが持ち歩く大きな扇子も人気で、参加した大手企業が沿道の市民に気前よく配った。
一方で、LGBTQへの逆風は例年になく強まっている。ヒューマン・ライツ・キャンペーン(HRC)によると、今年6月初旬までに41州で525本以上の「反LGBTQ」法案が議会に提出された。これまでに昨年を大きく上回る75件以上が成立している。
6月はプライド月間ということで、プライドグッズを店頭に並べた量販店ターゲットとコールズに対し、反対派がボイコット運動を起こしている。
ワシントン・スクエア・パークでは同日夕、銃声がしたという理由で、パレード後のお祝いをしていた市民が付近のビル内に殺到する一幕もあった。警察は、花火の音とみており、負傷者はいない。同パークは、ゲイの人権運動発祥の地であるゲイバー「ストーンウォール・イン」の近くにある。同バー近くでは6月に入って、レインボーフラッグが破棄される事件も起きた。 (文と写真、津山恵子)
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