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共同通信
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【北京共同】中国国営通信新華社は27日までに、北大西洋条約機構(NATO)を風刺する動画を公開した。中国は、米国が中国封じ込めの一環でNATOのアジア太平洋進出や日本事務所設立を狙っているとみて警戒し、批判を強めている。中国の交流サイト(SNS)には動画に賛同する意見が書き込まれ、反NATO世論の拡大に一役買っているようだ。
今月15日に公開された4分間の動画の舞台は架空の航空会社「NATO」が運航する機内。男女の客室乗務員がサービスを英語で説明し、中国語の字幕が表示される。
米国を意味する「アンクル・サム」が「毎日機長を務める」と紹介。米国が制裁を加える中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の電子機器は禁止で、インターネットの使用には米中央情報局(CIA)への登録が必要と解説する。
中国が米国の対中政策を冷戦思考と批判していることを踏まえ、航空機は「NATO独自の冷戦期のエンジンで動いている」と説明。搭乗できる会員は機長が決めるとし、オーストラリアや日本が加入する可能性を想起させている。