Published by
共同通信
共同通信
1923年9月に発生した関東大震災の朝鮮人らの虐殺について、明治学院大の鄭栄桓教授(在日朝鮮人史)が1日、東京都内で講演した。虐殺はなかったとする近年の主張について「単なる一時点の歴史認識にとどまらず、現代のヘイトクライム(憎悪犯罪)につながる危険がある」と警鐘を鳴らした。
鄭教授は、治安当局者らでつくる臨時震災救護事務局警備部が震災直後に作成した協定を挙げ、当時の政府の対応を検証。「朝鮮人が暴動を起こした」との流言は虚偽と判明していたが、治安当局者らが「一部の朝鮮人による暴行は多少あった」などと申し合わせたという。