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共同通信
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公明党の山口那津男代表は2日、東京電力福島第1原発の処理水を海洋放出する時期に関し「直近に迫った海水浴シーズンは避けた方が良い」と述べた。岸田文雄首相は4日に国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長と面会。放出是非を近く判断する。政府と東電は「夏ごろ」の放出開始を目指している。
山口氏は福島市で記者団の取材に応じ、漁業関係者による懸念に言及して「風評を招かないよう、慌てずに説明を尽くしてもらいたい」と政府に要望した。
グロッシ氏は4~7日に来日。放出計画の評価を盛り込んだIAEAの包括報告書を首相に直接説明する見通しだ。首相が放出の是非、時期を最終判断する前提がそろう。
東電は、放出用の海底トンネル工事が完了したと先月26日に発表した。海洋放出を巡っては、反対している地元漁業者の理解取り付けが課題となる。中国などは環境や人体への悪影響を主張し、放出を批判している。