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共同通信
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九州北部の大雨で10日に土砂災害などが起き、多数の死傷者を出した福岡県久留米市に、県内外から支援が届き始めた。とりわけ迅速に動いたのは5年前の西日本豪雨の際、同市から職員の長期派遣を受けた岡山県倉敷市だ。「当時の恩返しをしたい」と市関係者は意気込む。
2018年7月、倉敷市真備地区では51人が亡くなる大水害に襲われた。中核市同士で交流があった久留米市は、同10月から20年3月にかけて市職員2人を派遣し、災害廃棄物の処理や農地復旧などの業務を手伝った。
約5年後の今月10日、久留米市が被災すると、倉敷市は11日に支援を申し出て、ブルーシートや土のう袋のほか、1万枚のマスクなど支援物資を市職員がトラックで運んだ。翌12日に久留米市役所に到着。倉敷市が当時取り組んだ被災者支援策の内容などを記した冊子も渡した。
久留米市の担当者は「被災経験があり、大変なことや気を付けた方がいいことをアドバイスしてもらえるのもありがたい」と歓迎する。倉敷市の担当者は「復旧のために必要な物資をいち早く届けたかった」と話した。