3歳児虐待死、懲役10年

07/14/2023

　大阪府摂津市で2021年、同居していた交際女性の長男新村桜利斗ちゃん＝当時（3）＝に暴行を加え、シャワーで熱湯を浴びせ続けて殺害したとして、殺人と暴行の罪に問われた無職松原拓海被告（25）の裁判員裁判で、大阪地裁（坂口裕俊裁判長）は14日、懲役10年の判決を言い渡した。殺意は認められず、殺人ではなく、傷害致死にとどまると指摘した。

　桜利斗ちゃんの頭をクッションで殴ったとする暴行罪は認定した。求刑は懲役18年だった。

　検察側は、桜利斗ちゃんのやけどが全身の9割以上に及び、温度を60度や75度に設定したシャワーを故意に浴びせ続けた上で放置したと説明。死亡する危険性を認識し、殺意があったと主張していた。

　被告側はトイレトレーニングがうまくいかず、浴室でシャワーを出し続けて閉じ込め、懲らしめようと考えたと主張。殺意はなかったとして懲役6年が相当だと訴えていた。