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共同通信
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【ロサンゼルス共同】米国で対話型人工知能(AI)「チャットGPT」をはじめとする生成AIを巡る訴訟が相次いでいる。著作権の侵害や個人情報の不正収集が理由だ。生成AIは精巧な文章や画像を作成でき、幅広い分野で活用の可能性が広がる一方、国際的なルールは定まっていない。有用性と権利の保護を司法がどう判断するか注目が集まりそうだ。
コメディアンで俳優のサラ・シルバーマンさんは、チャットGPTのデータ学習に自身の回顧録が同意なく利用されたと主張。チャットGPTを開発した新興企業オープンAIとIT大手メタ(旧フェイスブック)に損害賠償などを求め7日、サンフランシスコの連邦地裁に提訴した。
シルバーマンさんら原告3人は、チャットGPTが特定の作品の内容を正しく要約できるのは書籍がコピーされ、学習用データの一部に取り込まれているためだと指摘。著作権を侵害しており、両社は収益を得る一方、原告側は金銭的損害を被っていると訴える。
オープンAIを巡っては、連邦取引委員会(FTC)が消費者保護に反していないかを調査中であることも判明した。