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共同通信
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【ドーハ共同】岸田文雄首相は18日(日本時間同)、中東3カ国歴訪最後の訪問国カタールの首都ドーハでタミム首長と会談した。ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格高騰を受け、液化天然ガス(LNG)を含むエネルギー市場の安定化へ連携することで合意。防衛当局間の協議を通じ、安全保障分野の協力を深化させる方針でも一致した。日本からの投資拡大も確認した。
カタールは世界有数のLNG産出国。2022年度版エネルギー白書によると、21年度は日本のLNG輸入量の約10%をカタール産が占めている。
首相は会談で、LNGはクリーンエネルギーへの移行に当たり、重要な役割を果たすと強調。アジア各国でインフラ整備や資金提供、制度設計支援を実施していると説明した。
両首脳は日カタール関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げする方針を確認。首相は、力による一方的な現状変更の試みは世界のどこであっても許されないと指摘した。タミム氏も紛争の軍事的解決に反対した。両首脳は国際社会の課題に協力して取り組むと申し合わせた。