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共同通信
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【ワシントン共同】オースティン米国防長官は18日の記者会見で、韓国と北朝鮮の軍事境界線を北朝鮮側に越境した米国人1人が米兵だと認めた上で「故意に許可なく越えた。北朝鮮に拘束されていると考えている」と語った。国務省のミラー報道官は「国防総省が北朝鮮側に接触したと理解している」と述べた。米兵の解放を求めて交渉を要請した可能性がある。
核・ミサイル開発を強行し、米国との対立が深まる北朝鮮にとって、米国人の身柄は重要な取引材料となる。交渉は難航も予想される。
米軍高官や米メディアによると、越境したのはトラビス・キング2等兵(23)で、暴行の疑いで韓国の拘置施設に入り、約1週間前に施設を出て米国に移送される予定だった。ソウル郊外の仁川国際空港で保安検査を通過後に引き返し、軍事境界線がある板門店の共同警備区域(JSA)の見学ツアーに参加した。軍の懲戒処分を受けることになっていたとも報じられている。
ジャンピエール大統領報道官は18日の会見で、米国が北朝鮮と軍関係者同士で連絡を取っていると説明した。