元広島市議に「議員続けて」

Published by
共同通信
東京地検などが入る合同庁舎にある石看板=21日午後、東京・霞が関

 河井克行元法相が実刑となった19年の参院選広島選挙区の買収事件で、公選法違反(被買収)の罪に問われ、任意聴取のやりとりが録音データに残っていた元広島市議の弁護人田上剛弁護士が21日、記者会見を開き、調書の内容を訂正してもらえず、元市議が自ら録音したと明らかにした。検事が「議員を続けていただきたい。そのレールに乗ってもらいたい」と発言し、利益誘導を示唆したり、不起訴にするとにおわせたりする内容もあったと認めた。

 田上弁護士によると、元市議は19年4月、元法相から現金30万円を受け取ったとして、被買収の罪に問われた木戸経康被告。録音は10時間分以上ある。検察側は自白調書を取り下げた。

河井克行元法相が実刑となった参院選広島選挙区の買収事件で、公選法違反の罪に問われた元広島市議が録音した任意聴取の音声データについて記者会見する田上剛弁護士=21日午後、広島市