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共同通信
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中古車販売大手ビッグモーター(東京)による自動車保険の保険金不正請求問題は25日、創業者の兼重宏行社長(71)と長男の兼重宏一副社長(35)が26日付で引責辞任する事態に発展した。兼重社長は故意に車を傷つけて修理代を水増しする不正には、自身を含め経営陣の関与はないと断言した。国土交通省は26日午後、同社への聴取を実施する。監督官庁による実態解明が本格化する。
同社は不正発覚で信用が失墜し、事業悪化に歯止めがかからない状況だ。
兼重社長は不正発覚後初めて記者会見し、顧客や損害保険会社に謝罪した。不正は6月に外部弁護士の調査報告書を受領するまで認識していなかったと釈明。「こんなことをやるのかとがくぜんとした。本当に許せない」と現場に責任を押し付けるような発言をした。
兼重社長の後任に就く和泉伸二専務(54)は「不合理な目標設定や頻発する降格人事でいびつな企業風土をつくり、顧客の信頼や期待を裏切った」と述べ、創業家との経営上の関係を断つ方針を示した。