特養ホームで誤嚥死、賠償命令

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共同通信

 名古屋市の特別養護老人ホームで2021年、パーキンソン病だった入所者の80代男性が食事中に誤嚥死したのは、施設が注意義務を怠ったためだとして、遺族3人が運営元の社会福祉法人「長生福寿会」(名古屋市)に約3千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁は7日、約2500万円を支払うよう命じた。

 藤根康平裁判官は判決理由で、亡くなる1カ月半前にも朝食を喉に詰まらせ、むせ込んだことがあり、同じように食事を提供すれば、より重大な結果が生じる危険を認識できたと指摘した。

 その上で、「十分な情報共有や原因分析がされなかったとうかがわれる」と過失を認定した。