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共同通信
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78年前に長崎で原爆がさく裂した9日午前11時2分に、国内外の各地で日常の風景を撮影し、写真を送ってほしいと長崎市の被爆者小川忠義さん(79)が呼びかけている。集まった写真は10月11日~11月5日、同市のナガサキピースミュージアムで展示。「シャッター越しの日常の風景が一瞬で消えてしまったことを改めて感じてほしい」と話している。
企画は「忘れないプロジェクト」。小川さんは長崎市でも原爆投下時刻に黙とうをする人が年々減り「風化しつつあるのではないか」と感じ、2009年に始めた。
被写体や場所に決まりはない。昨年は国内外から、室内で子どもが手を合わせる様子や11時2分を示す腕時計など、身近な風景を写した写真約220枚が寄せられた。
今年は孫長門百音さん(20)も協力し、企画のインスタグラムアカウントで呼びかける。大学の同級生らにも作品を募った。「戦争のことだからと重い気持ちにならずに、皆さんの日常を送ってほしい」と話す。
募集は今月31日まで。可能な範囲で住所や氏名、メッセージも求める。