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共同通信
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【ワシントン共同】バイデン米政権は9日、国家安全保障上で重要となる最先端技術を守るため、中国企業への投資規制を講じると発表した。半導体と人工知能(AI)、量子技術の3分野で特定取引の禁止や、政府への届け出義務を課す。中国側が反発するのは必至で、米中対立の新たな火種となりそうだ。
バイデン大統領が「懸念国での特定の国家安全保障技術・製品に対する米国投資」の概要を定めた大統領令を出した。懸念国・地域として中国と香港、マカオを指定。米財務省が意見を公募し、詳細な規則をまとめる。
米政権高官は「次世代の軍事技術革新に不可欠な技術を適切に保護する」と説明。5月に開かれた先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の共同声明に対外投資に関するリスクへの対処が盛り込まれており、高官は共同声明が「重要な一歩」になったと指摘した。
米政権は昨年10月に先端半導体技術の輸出規制を強化しており、今回の投資規制によって輸出規制を資金面から補完することを目指す。