賄賂容疑、一転認める意向

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共同通信
日本風力開発の塚脇正幸社長の自宅を家宅捜索し、段ボール箱を運び出す東京地検特捜部の係官ら=5日

 秋本真利衆院議員(48)=自民党を離党=が洋上風力発電を手がける日本風力開発の塚脇正幸社長から数千万円を受領したとされる事件で、塚脇氏が資金は賄賂であるとの東京地検特捜部の立証方針を一転して受け入れる意向であることが11日、分かった。塚脇氏の弁護士が明らかにした。これまで賄賂の認識を否定していた。新たに塚脇氏が約3千万円を一時的に貸し付けていたことも判明した。

 弁護士は特捜部の家宅捜索が同社の取引先にも入ったことなどを受け、会社を守るために検察側の立証を受け入れる方針に転じたと説明。「取引先に捜索を広げるのは検察の圧迫、脅しだ」と批判した。塚脇氏が社長を続けるかどうかについて、弁護士は「しかるべき時にしかるべき判断をされるものと推測している」と述べた。

 弁護士によると、秋本氏や塚脇氏らは2021年秋ごろ、競走馬の組合を設立。塚脇氏は今年6月までに約3千万円の資金を提供してきた。特捜部は組合が実質的に秋本氏の管理下にあり、塚脇氏の資金は賄賂に当たるとみて捜査を進めてきた。