ロシア、輸出港への攻撃加速か

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共同通信

 【キーウ共同】ロシアが黒海経由のウクライナ産穀物輸出合意からの離脱を表明してから17日で1カ月。黒海周辺では、両国が互いの船舶に攻撃や警告発砲するなど緊張が高まる。合意再建が見通せない中、ウクライナは南部オデッサ州とルーマニア国境を流れるドナウ川経由など代替ルートでの輸出拡大を模索するが、ロシアは穀物関連施設への攻撃を強める構えだ。

 ロシア主要メディアは16日、軍事外交筋の話として、ウクライナ国防省情報総局と保安局が主導し構成された100人規模の特殊部隊が、アフリカでの破壊工作のため、ドナウ川沿いのイズマイル港を民間船で出港する情報があると報じた。アフリカ諸国とロシアの関係発展阻止が目的で、英国の情報機関の支援を受けているとしている。

 情報の真偽は不明だが、イズマイル港は代替ルートにおける主要な穀物積み出し拠点。ロシアが港周辺への攻撃を拡大する口実にするため、根拠不明の情報を流した可能性がある。