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共同通信
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【キヘイ(マウイ島)共同】米ハワイ・マウイ島で起きた山火事で、住民に危険を知らせる警報サイレンを鳴らさなかったことを16日の記者会見で正当化していたマウイ郡の緊急事態管理局のトップが17日、辞任した。健康上の理由としている。マウイ郡が明らかにした。記者会見後、批判の声が強まっていた。
辞任したのはヘルマン・アンダヤ氏。避難した住民らから、山火事で被害が拡大したのは警報サイレンを作動させなかったためだとする指摘が上がっていた。16日の記者会見でアンダヤ氏は、サイレンは「主に津波用」だとして不作動は正当だとの見解を示した。
「市民はサイレンが鳴った場合は、高い場所へ避難するように訓練している。サイレンが鳴っていたら(山側の)火の中に逃げていた」とも説明。記者が「サイレンを鳴らさなかったことを後悔していないのか」と質問すると「後悔していない」と強調していた。
山火事は8日に発生。地元当局によると、これまでに確認された死者は計111人に上る。捜索が完了したのは対象地域の38%にとどまっている。