中国、日米韓会談を批判

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共同通信
中国全人代の閉幕式に臨む習近平国家主席=3月、北京の人民大会堂(共同)

 【北京共同】中国国営通信新華社は19日夜、共同声明で中国を名指し批判した日米韓首脳会談について「中国脅威論というデマを拡散させた」と批判する評論を配信した。

 評論は「日米韓は米国主導で排他的なグループを形成し、アジア太平洋の平和と安定、繁栄を脅かしている」と主張。「日韓は米国の覇権の駒になるべきではない」と強調した。

 米国のインド太平洋戦略について「覇権を維持するためにアジア太平洋で徒党を組んでいる」と非難し、米国に同戦略の放棄を要求。「米国は日韓と安全保障で協力するとしているが、むしろ地域の緊張を高めており、最終的に被害を受けるのは日韓だ」と訴えた。

 日米韓首脳共同声明は、南シナ海で軍事圧力を強める中国を名指しで批判し、一方的な現状変更の試みに反対を表明した。南シナ海で中国艦船がフィリピン補給船に放水砲を使って妨害した問題を念頭に「中国による不法な海洋権益に関する主張を後押しする危険かつ攻撃的な行動」と非難した。日本外務省関係者によると、日米韓の文書で中国を名指しするのは異例。