刺傷、死傷の襲撃急増
市内ですでに3365件、4年前の26%増
ニューヨーク市警(NYPD)によると、刃物で刺したり切り付けたりする襲撃による傷害と殺害が急増しているという。
市内で今年1-8月に事件は3365件。4年前の2019年は2666件で26%増。昨年からも5%増えている。死者も53人。4年前は41人だったが、昨年は69人で減少している。
「今では誰でも刃物を携帯していると思っていい」と警告するのは勤続20年以上のベテラン警官。「見つかっても『仕事で使う』と言い訳する。逮捕されることはまずない。せいぜい召喚状をもらう程度。それを皆知っているから、話にならない」と続ける。
もともと刃物は隠し持つことが容易な武器。4年、当時のクオモ知事が、片手で開閉できる重力ナイフや折りたたみ式のポケットナイフを取り締まりの対象外としたことが刃物による襲撃を助長していると専門家は指摘する。
6月18日には、地下鉄内で女性3人が相次いで刃物で切られて負傷した。被害者の1人は、「非常口付近を男が通り過ぎた。気がついたら足から大量に出血していた」と振り返る。駆けつけた警官が下肢動脈を止血。病院に搬送され30針縫ったという。NYPDは同20日、この3件の重暴行容疑でケマル・リドー容疑者(28)を逮捕した。保釈は認められず、ライカーズ島刑務所で身柄を拘束されている。(19日、ニューヨークポスト)
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