復興へ適切な判断―与党

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共同通信

 政府が東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を24日に開始する方針を決定したことに対し、与党は「適切な判断だ。原発の廃炉作業を進めなければ、福島県の復興も進まない」(自民党の茂木敏充幹事長)と評価した。野党は「地元の理解を得られたとは言えない」(立憲民主党の岡田克也幹事長)と指摘した。

 茂木氏は記者会見で「政府は関係者に意見を伺いながら、安全性確保や風評被害防止に取り組んでいる」と強調。岡田氏は政府と東電が2015年に「関係者の理解なしには(処理水の)いかなる処分もしない」と福島県漁連に約束した経緯に触れ「約束を守らない岸田文雄首相の発言はあまりに軽い」と批判した。

 公明党の石井啓一幹事長は取材に「判断を尊重する。欧州連合(EU)の輸入規制解除など、政府の説明努力は成果を出している」と語った。東日本大震災の被災地・宮城県選出の小野寺五典元防衛相(自民党)は「風評被害には速やかに対応してほしい」と求めた。