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共同通信
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東京電力は23日、福島第1原発から海洋放出するため海水と混ぜた処理水に含まれる放射性物質トリチウムの濃度分析を進めた。24日の放出に向け、国の基準値の40分の1未満となっていることを確認する。重要な作業でのミスを防ぐため、分析手順が表示される眼鏡型端末「スマートグラス」やQRコードによるデータ管理といった先端技術を導入して調査に臨む。
国際原子力機関(IAEA)と日本原子力研究開発機構も同じ処理水を採取。並行して分析を行い、安全性を担保する。
第1原発では廃炉に伴う放射性物質の分析が増えており、2022年度は事故前の18倍となる約9万件実施。このうちトリチウム関連は約1万件に上る。処理水を分析する化学分析棟は地下1階にある。運用を始めた13年7月当時は原発敷地内の放射線量が高く、地上では分析結果に影響が出る恐れがあったからだ。