英アーム、来月に米上場へ

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共同通信
英半導体設計大手アームのロゴ(ロイター=共同)

 【ロンドン共同】ソフトバンクグループ(SBG)傘下の英半導体設計大手アームは21日、米証券取引委員会(SEC)に対し、米ナスダック市場での新規株式公開(IPO)を申請したと発表した。上場時期は9月の見通しで、2023年で最大規模のIPOとなる可能性がある。

 上場時の時価総額は600億ドル(約8兆7千億円)~700億ドル程度に上るとの見方がある。SBGは上場後もアーム株の大半を保有するとみられる。

 アームは半導体に必要な設計図の開発を手がけ、半導体を扱うメーカーに対して技術をライセンス供与している。アームの技術は、スマートフォンやテレビをはじめとするさまざまな電子機器を性能面で支えている。

 SBGは16年に約240億ポンド(当時の為替レートで約3兆3千億円)を投じ、アームを買収して非上場会社にした。20年に全株式を米半導体大手エヌビディアに売却すると発表したが、欧米の規制当局が半導体業界で競争上の問題を生むなどと懸念を示したことから22年に断念。売却計画を撤回し、再上場を目指す方針に転換した。