首相、人工衛星発射の中止要求

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共同通信

 岸田文雄首相は22日、北朝鮮による「人工衛星」発射予告を非難し、発射中止を要求した。衛星の打ち上げであっても、弾道ミサイル技術を用いた場合「国連安全保障理事会決議に違反する」と指摘。日米韓首脳は先に米国で開かれた会談で北朝鮮を巡る抑止力、対処力の強化で一致しており、3カ国連携の下で情報収集と警戒監視に全力を挙げる。自衛隊も迎撃態勢を継続する。

 北朝鮮が通報してきた発射期間は24日午前0時~31日午前0時。首相は「国民の安全に関わる重大な問題だ。わが国の領域に落下する場合に備え、既に必要な態勢を構築している」と官邸で記者団に説明した。日米、日米韓で連携して対応する意向も強調した。

 日米韓首脳会談に続き、米韓両軍は21日から大規模合同演習「乙支フリーダムシールド(自由の盾)」を開始。衛星発射予告を巡り、日本側では「日米韓による結束強化の反発で、北朝鮮の常とう手段だ」(防衛省幹部)との受け止めが出ている。外務省は北朝鮮側の説明や発信を注視する。