梅雨の大雨、激甚災害に指定

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共同通信
大雨で冠水した愛知県豊川市の道路で、水没した多くの車両=6月3日

 政府は25日、梅雨前線の影響で全国各地に被害をもたらした一連の大雨を激甚災害に指定すると閣議決定した。対象は7月中旬までの被害で、自治体は限定しない。公共施設や農地の復旧事業に対する国の補助率を1割程度引き上げ、迅速な復旧を支援する。

 今年の梅雨期は前線の活動が活発となり、全国各地で大雨が相次いだ。6月初旬には静岡や愛知、和歌山、29日からは九州北部や北陸、7月15日からは秋田を中心に大きな被害が出た。

 総務省消防庁のまとめでは、3回にわたる大雨で、災害関連死を含めて死者計20人、行方不明者計3人。住宅や農作物にも大きな被害が出た。

 指定により、農地や水路、林道のほか、河川、道路、下水道などの公共土木施設や福祉施設、公立学校などの復旧事業の国庫補助率を1割程度引き上げ。農協や漁協が所有する倉庫、共同作業場の復旧に対する国庫補助率も大幅に上げる。

 公立の公民館や図書館、体育館など社会教育施設の復旧事業は3分の2、私立学校は2分の1を国庫補助する。