授業時間の見直し提言、中教審

Published by
共同通信

 教員確保策を話し合う中教審の特別部会は28日、教員不足解消や長時間労働是正に向け、学校の働き方改革の緊急提言をまとめた。年間の授業時間数が国の基準を上回る学校に改善を促し、学校行事で無駄を省くよう求める他、「勤務間インターバル」導入の検討などを柱とする。

 2022年度の授業計画に関する文科省調査によると、小学5年で基準となる1015こまを大きく超える「1086こま以上」の学校は37%。提言は「指導体制に見合った計画にする」と是正を求めた。

 また運動会開会式の簡素化や、入学・卒業式で「前例にとらわれた部分」をやめるといった時間削減を推奨。教員が終業から次の始業までに一定時間の休息を確保する勤務間インターバルの必要性にも言及した。

 保護者の過剰な要求に関し、学校が組織的に対応するのが重要だとして、教育委員会には支援体制の構築を要請。授業以外の業務を支えるスタッフの大幅拡充、タイムカードによる勤務時間の管理、生成人工知能(AI)を活用した業務効率化が必要とも指摘した。