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共同通信
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JR九州は28日、福岡県と大分県を結ぶ日田彦山線で、2017年の九州北部の豪雨による橋桁損傷などで不通となっていた区間をバス高速輸送システム(BRT)で約6年ぶりに復旧させた。国土交通省によると、被災鉄路のBRT転換は、東日本大震災の津波で線路などが流失したJR大船渡線、気仙沼線に続いて全国3例目。
この日「BRTひこぼしライン」として開業したのは、不通だった添田(福岡県添田町)―夜明(大分県日田市)間と、夜明―日田(日田市)間の計約40キロ。このうち約14キロに設けたBRT専用道と一般道で電気自動車(EV)とディーゼル車を走らせる。
「出発!」。近隣駅の駅長の合図で午前6時25分にゆっくりと動き出した添田駅発の第1便には11人が乗った。町職員らが英彦山の山並みをイメージした緑色の車体を見送った。
バスによるルート設定の柔軟性を生かし、停車駅は36カ所と鉄道時の3倍となった。学校や病院の近くに置き、沿線住民の利便性を高めた。