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共同通信
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兵庫県南あわじ市の門崎砲台で、明治時代の1899年に築かれた巨大なドーム形の「穹窖砲台」が見つかり、市教育委員会が28日までに発表した。市教委によると、大正、昭和期も含めドーム形砲台では国内最大級という。
砲台は鳴門岬の先端にあり、旧陸軍が鳴門海峡を通過する敵艦を攻撃するために設置した。コンクリート製で、幅13メートル、奥行き14メートル、高さ6.8メートル。口径24センチのカノン砲などが設置されていたといい、すぐ隣で弾薬庫も見つかった。
明治時代の砲台は露天状態が一般的だったが、門崎砲台は敵艦からも近い岬にあったため、ドーム形になったとみられる。
この砲台は明治時代や太平洋戦争でも使用されることはなかった。戦後に進駐軍が一部を破壊したが、昭和30年代に観光地化し、砲台と渦潮の見学がセットになっていたという。
砲台は、その後埋められ、観光施設が建てられたが、施設の建て替えに伴うレーダー探査とボーリング調査で見つかった。
砲台は老朽化が激しいため、取り壊す予定で、現地説明会は終了した。