地権者、駐屯地工事差し止め請求

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共同通信
佐賀空港(奥)に隣接する自衛隊駐屯地の建設地

 陸上自衛隊輸送機V22オスプレイの佐賀空港配備計画で、進行中の駐屯地建設工事を巡り、国に土地の所有権は移転していないとして、地権者のノリ漁師ら5人が29日、工事差し止めを求め、佐賀地裁に仮処分を申し立てた。

 東島浩幸弁護団長らによると、国が漁協と売買契約を交わした空港に隣接する土地は民法上の共有地に当たり、売却には漁業者ら地権者全員の合意が必要なことから、名義人の漁協に売却する権限はなく契約は無効だとしている。

 浜田靖一防衛相は29日の閣議後会見で「土地の売買契約に問題はないと認識している」と説明。「早期に佐賀空港に駐屯地を開設し、配備できるよう進めていきたい」と述べた。