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共同通信
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【ワシントン共同】韓国の趙賢東駐米大使は29日、2019年を最後に途絶えている日中韓3カ国首脳会談の年内開催に向け、韓国政府が日中両政府と調整を進めていると明らかにした。「日本から前向きな反応があり、中国もかなり積極的だ」と述べ、韓国が議長国として同国で開催することへの期待感を示した。しかし、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出へ中国が強く反発する中、曲折もありそうだ。
日中韓首脳会談は、元徴用工問題で悪化していた日韓関係や、中国での新型コロナウイルス流行の影響により、3年連続で開催が見送られた経緯がある。
中国政府は日米韓3カ国による安全保障面の協力を警戒し、くさびを打とうとしているとの見方がある。日米韓首脳が18日に発表した共同声明で台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認したことについて、中国政府は「内政への粗暴な干渉」として反発した。
趙氏はこうした批判について、米国と激しく対立する中国にしては「控えめな印象だった」と述べ、韓国と中国の関係悪化につながることはないとの見方を示した。