米軍「対テロ」の足場なく苦慮

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共同通信

 【ワシントン共同】米軍のアフガニスタン撤退完了から30日で2年。アフガンを管轄する米中央軍は情報収集を活動の中心に据え、無人機などを活用して「テロとの戦い」を進める。ただ、イスラム主義組織タリバン暫定政権が権力を固めたアフガン国内に足場がなく、過激派組織「イスラム国」(IS)などの抑え込みに苦慮している。

 「撤退は非常に難しい決断だったが、正しかった」。ブリンケン米国務長官は今月15日の記者会見で、米国の若者がアフガンで戦い、死ぬことはなくなったと指摘。台頭する中国の脅威やロシアのウクライナ侵攻を踏まえ「より効果的に世界の課題に取り組めるようになった」と強調した。