防衛費、過去最大の7兆7千億円

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共同通信
防衛省

 防衛省は31日、24年度予算概算要求を決定した。防衛力の抜本的強化を掲げた防衛力整備計画の2年目で、過去最大の7兆7385億円を計上。陸海空3自衛隊を一元的に指揮する常設の統合司令部を240人規模で新設する。南西諸島などに部隊や物資を迅速展開するため「自衛隊海上輸送群」を設け、広島県の海上自衛隊呉基地に司令部を置く。

 23年度当初の6兆8219億円から大幅に増額した。23~27年度の防衛費総額を約43兆円とし、中国や北朝鮮を念頭に抑止力を強化する方針。軍拡競争が加速する恐れもある。財源確保のための増税は25年以降への先送りが濃厚となっている。

 統合司令部は24年度末、防衛省と同じ東京・市谷に設置。米インド太平洋軍司令部のカウンターパートとなる。輸送力強化には約5900億円を充てる。海上輸送群は3自衛隊共同の部隊とし、部隊や装備を陸揚げする「機動舟艇」を3隻配備する。

 「イージス・システム搭載艦」2隻に約3800億円を確保し、建造に着手。新型迎撃ミサイルの共同開発には750億円を充てる。