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共同通信
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【テルアビブ共同】東京電力福島第1原発の処理水放出を受けた中国政府の日本産水産物の輸入停止措置に関し、西村康稔経済産業相は4日、「中国が世界貿易機関(WTO)に対して通知したので、それに対抗してWTO上の対応を考える」と明らかにした。訪問先のイスラエル中部テルアビブでの記者会見で語った。日本の外務省によると、中国は8月31日付で通知していた。
WTOの衛生植物検疫措置の適用に関する協定(SPS協定)では、他国との貿易に著しい影響を及ぼす措置をとる場合、通知するよう求めている。日本政府は輸入停止措置の即時撤廃を求めているが、それに応じない中国政府の姿勢が明らかになった形だ。
日本側は今後、WTOの衛生植物検疫委員会で反論などをしていくことになるとみられる。
西村氏は会見で「早急に対応する」と強調した。WTOへの提訴を含め対応策については具体的には言及しなかった。