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共同通信
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【ジャカルタ共同】岸田文雄首相は6日、インドネシアで「東南アジア諸国連合(ASEAN)インド太平洋フォーラム」に出席し、新たなASEAN支援策について演説した。デジタルや海洋協力などの分野で今後3年間に5千人の人材を育成すると表明。交通インフラ整備の事業実績もアピールし、ASEANの経済発展を後押しする姿勢を強調する。
支援策の名称は「日ASEAN包括的連結性イニシアチブ」。中国やロシアがASEANへの影響力を強める中、支援の拡充を打ち出すことで、日本の存在感を高めたい考えだ。
演説では、各国のデジタル化を支援するとともに、サイバーセキュリティー対策での協力を発表。新型コロナウイルス禍やロシアによるウクライナ侵攻を踏まえ、安定的な食料の確保などに向けたサプライチェーン(供給網)の強靱化を図る。
海洋分野では、巡視船供与や研修を通じ、各国の海上法執行能力の強化を目指す方針。ASEANでの電力需要の拡大を受け、安定供給への支援も実施。日本の技術や知見の提供を継続する考えを示す。