青葉被告、立って歩けず

09/07/2023

　36人が死亡し、32人が重軽傷を負った2019年7月の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた無職青葉真司被告（45）の裁判員裁判の第3回公判が7日、京都地裁（増田啓祐裁判長）であり、被告人質問が始まった。事件で重いやけどを負った被告は自身の現在の状況を「立って歩くことができない」と説明した。弁護人の質問に答えた。

　前日6日の第2回公判では、青葉被告が現場で取り押さえられた際の音声が再生された。被告が警察官に対し「おまえら全部知っているんだろ」と話していた。この日の被告人質問で弁護人が「おまえら」とは誰かを尋ねると被告は「警察の公安」と答えた。

　なぜ公安と考えたのか問われると「火災なので即座に警察が呼ばれることはない。その割には早く来たので、公安だと思った」と述べた。

　青葉被告は車いすで証言台の前に進み、マスクを外して淡々とした様子で弁護人の質問に答えた。体の状況を聞かれて両腕を交互に上げたほか、箸やフォークは使えるが、重い物を持つのは難しいと話した。