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共同通信
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大阪府吹田市の放課後等デイサービス施設で昨年12月、利用者で自閉症のある中学1年清水悠生さん=当時(13)=が送迎バスを飛び出して行方不明になり、川から遺体で発見された事故で、施設側は8日、遺族ら向けの説明会を初めて開き「事故を防げず、申し訳ない」と謝罪した。母親は「守れた命だった。悔しくてたまらない」と声を詰まらせた。
関係者によると、悠生さんは多動の特性があり、通っていた施設「アルプスの森」では送迎バス乗降時に職員2人で対応すると事前に取り決めていたが、当日は1人だった。施設側は説明会で、送迎の手順を「徹底できていなかった」とした。
説明会後に取材に応じた母親亜佳里さん(42)は「心からの謝罪とは受け取れなかった」と伏し目がちに語った。説明内容が不十分だとして、施設に説明会を再度開催するよう求めるという。
悠生さんは昨年12月9日、バス降車時に施設敷地外に飛び出し、7日後に近くの川で見つかった。市は今年3月、事故を公表し、施設を4月から3カ月間の新規利用者受け入れ停止処分とした。