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共同通信
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【ニューヨーク共同】日本人24人を含む約3千人の命を奪った2001年9月の米中枢同時テロから22年の11日、イスラム過激派がハイジャック機で突入したニューヨークの世界貿易センタービル跡地で追悼式典が開かれた。
参加者はテロの発生やビル崩壊の時刻に合わせて黙とうし、遺族が犠牲者の名前を読み上げた。父を亡くした女性は「あなたを忘れることはなく、毎日寂しく思っている」と涙をこらえながら語った。
銀行に勤めていた長男の杉山陽一さん=当時(34)=を失った東京都目黒区の住山一貞さん(86)も4年ぶりに参列。「新型コロナウイルスの流行で渡米できず、息子の亡くなった場所に行かなきゃとずっと思い続けていた」と話した。
別のハイジャック機が激突したワシントン近郊の国防総省でも追悼式が開かれた。オースティン国防長官は演説で、遺族に対し「世界は先へと進み、ここで起きたことを忘れてしまったと感じるかもしれないが、国防総省の人間は常に覚えている」と話した。