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共同通信
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【エルサレム共同】国家分裂状態のリビアを襲った大雨による大洪水で、リビア赤新月社は14日、死者が1万1千人を超えたと明らかにした。行方不明者は約2万人。中東の衛星テレビ、アルアラビーヤが報じた。トルコやカタール、チュニジアといった近隣諸国の救助隊がリビアに到着した。中東の衛星テレビ、アルジャジーラなどが14日までに伝えた。医薬品や食料、テントを被災地に搬送、国際支援が本格化する。
アルアラビーヤは13日、東部勢力が救助活動の円滑化のため、デルナの全住民とジャーナリストを一時退避の対象としたと伝えた。
赤十字国際委員会(ICRC)は14日、遺体の身元確認要員を東部ベンガジで増員し、地元赤新月社に対し6千の遺体袋のほか、医薬品や食料の提供を始めたと明らかにした。洪水の様子について「高さ7メートルの波が、建物やインフラを海に押し流した」としている。
最大の被災地東部デルナでは、路上に毛布を敷いて寝る市民もおり、リビア国内の統治が機能していない中、国際支援への期待が高まっている。