「拒否権乱用認められず」

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共同通信

 【ニューヨーク共同】岸田文雄首相は20日(日本時間21日)、ロシアの侵攻を受けるウクライナ情勢に関する国連安全保障理事会首脳級会合に出席し、発言した。常任理事国のロシアや中国による拒否権行使で安保理の機能不全が指摘されている現状を念頭に「安保理の決定を妨害し、信用を失墜させる拒否権の乱用は国際社会として認められない」と批判した。

 国際社会の分断が深まる中、国連の機能強化が喫緊の課題だと指摘。「安保理は常任・非常任の両議席を拡大し、アフリカを含め世界の現実をより反映させなければならない」と訴えた。2024年の国連未来サミットや25年の国連創設80周年に向けて具体的な取り組みを進めるべきだと強調した。

 自身のウクライナ訪問に触れ「惨劇の現場も訪れた。胸の張り裂けそうな思いは決して忘れない。日本はウクライナと共にあるとの決意を新たにする」と語った。