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共同通信
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【ニューヨーク共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、昨年2月のロシアによる侵攻開始後初めてニューヨークの国連総会に出席した。同日始まった一般討論で演説し「侵略者を倒すため団結しなければならない」として世界の首脳らに支援を呼びかけた。ロシアは食料危機や占拠した原子力発電所を武器に使い、多くの国を「脅している」と訴えた。
侵攻から1年半が経過し、各国で支援継続を疑問視する声が上がる中、侵攻の影響はウクライナだけでなく、世界規模で波及していると警告。国際社会が結束して対処する必要性を強調した。
カーキ色のシャツで登壇したゼレンスキー氏は「ロシアは食料不足を武器化し、アフリカから東南アジアまで影響が広がっている」と批判。ロシアが占拠する南部ザポロジエ原発を念頭に、他国の原発を「汚い爆弾」に変え、兵器として利用しようとしていると指摘した。
ロシアは多くの子どもを連れ去っているとし、ウクライナ人としてのアイデンティティーを破壊する「明らかなジェノサイド(民族大量虐殺)だ」と糾弾した。