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共同通信
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洋上風力発電事業を巡る汚職事件で、衆院議員の秋本真利容疑者(48)=自民党を離党=が2019年2月に青森県の海域に過度な規制をしないよう国会質問した際に使った県作成の未公開資料は、贈賄側の日本風力開発から提供されたとみられることが20日、関係者への取材で分かった。
県内で環境影響評価(アセスメント)を実施するなどし、事業参入を検討してきた同社など4社に対し、県が秋本容疑者の国会質問2日前に渡していた。東京地検特捜部は規制を懸念した同社側が、秋本容疑者に資料を提供して質問を依頼したとみて調べている。
関係者によると、同社幹部が秘書に渡したとしている。秋本容疑者は容疑を否認しており、未公開資料を入手した経緯は覚えていないと話しているという。
特捜部は贈賄容疑で同社の塚脇正幸前社長(64)を捜査。秋本容疑者の受託収賄容疑には、塚脇氏に青森県の海域で強い規制をしないことを求める国会質問を依頼された、との内容が含まれている。塚脇氏は依頼したことを社内の一部にメールで伝えていたという。