「支援なければ敗北」

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共同通信
米連邦議会で米上院与野党トップと並ぶウクライナのゼレンスキー大統領(中央)=21日、米ワシントン(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、ワシントンの米連邦議会を訪問し、与党民主、野党共和両党議員と会談した。ウクライナ侵攻を続けるロシアに対する反転攻勢の現状を説明し「支援を得られなければ戦争に負けることになる」と軍事支援の継続を直訴した。民主党幹部が明らかにした。

 共和党が多数派を握る下院では、保守強硬派が巨額の軍事支援に疑問を呈している。ゼレンスキー氏は、ウクライナの主権が損なわれれば米国が主導する民主主義も脅かされることになると警告し、超党派でロシアに対抗すべきだと訴えた。

 ゼレンスキー氏は防空分野の支援の必要性を指摘し、自身が提唱する和平案や戦後復興についても議論したとX(旧ツイッター)で明らかにした。「全ての支援に関して透明性が重要だ」とし、不正流用への懸念にも対処すると強調した。

 上院の民主党トップ、シューマー院内総務は記者団に、ウクライナが大規模な反転攻勢を仕掛ける中、米国が支援をやめれば「壊滅的な影響が出る」と指摘した。