Published by
共同通信
共同通信
【ニューヨーク共同】ウクライナのゼレンスキー大統領が22日にカナダ議会で演説した際、第2次大戦中にユダヤ人大量虐殺に関わったナチス・ドイツの元関係者の男性(98)がカナダのロタ下院議長に招かれていたことが分かった。ロタ氏は男性を「ロシアと戦った英雄」と称賛しており、批判が続出。ロタ氏は26日、辞任を表明した。カナダメディアが報じた。
男性はヤロスラフ・フンカ氏。ゼレンスキー氏の演説後、ウクライナ系カナダ人の退役軍人で、第2次大戦で「ウクライナの独立のためにロシアと戦った」とロタ氏が紹介した。トルドー首相やゼレンスキー氏を含めた全員が起立して拍手を送った。
しかしカナダのユダヤ人団体などが、フンカ氏がナチスに所属していた経歴があると指摘。ロタ氏は25日、指摘を認め「ロシアとウクライナの対立は今に始まったことではないことを示したかった」と謝罪した。
カナダ政府は、トルドー氏やゼレンスキー氏は事前にフンカ氏の招待は知らなかったとしている。