東北や新潟でコメに高温障害

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共同通信
コメの等級と農家の収入の関係イメージ

 東北や新潟など東日本のコメどころで夏の猛暑が響き、この秋収穫の2023年産米に粒が白く濁る高温障害が広がっていることが26日、分かった。最も品質の良い1等米比率は近年80%前後となっているが、23年産は大幅に低下する可能性がある。等級が下がると価格も安くなるため、農家の収入に打撃となる。農林水産省は29日に8月末時点の23年産米の1等米比率を公表する。

 高気温と少雨による渇水に悩まされた新潟では、地域によって「1等米は1%もない」という声がある。秋田や宮城でも暑さの影響で1等米の比率が下がっており、岩手でも「例年より1割ほど少ないのでは」との見方も出ている。

 1等米は農産物検査法に基づく規格で、虫食い跡や未熟なコメなどが混入した割合が15%までなどと定められている。20%で2等米、30%で3等米となる。高温障害のコメは全体が乳白色になるなどし、半透明の米粒のイメージから外れるため等級が下がる。炊飯したものは見た目が変わらず、食味に影響はないという。