NY市警のロボット、地下鉄TS駅で試運転
プライバシー侵害を懸念する声も
ニューヨーク市警（NYPD）の警備ロボット「K5」が、地下鉄タイムズスクエア駅で試験運用を始めている。重さ400ポンド（約180キロ）で映画『スター・ウォーズ』に登場する「R2-D2」の巨大版を彷彿させるような外観で、周囲に目を光らせる。アダムス市長は、最も混雑する駅で果たす役割に期待する一方、市民からはプライバシーの侵害を懸念する声も上がっている。ニューヨーク・タイムズが22日、伝えた。
「これは最低賃金で働く。トイレ休憩も食事休憩もない」。かつて交通警察官として地下鉄の警備に当たっていたアダムス氏は、科学技術を用いた犯罪抑止に意欲的だ。市長選出馬に際し、市民権を侵害することなく犯罪を減らすとの公約を掲げて当選した経緯もある。
K5は、ナイトスコープ社（本社カリフォルニア）による「完全自律型の屋外警備ロボット」で、病院やショッピングモール、空港、倉庫、カジノなどで既に使用されている。4台のカメラ付きで、映像のみを記録、音声は記録しないとされる。顔認識機能はなく、リース料は1時間平均約9ドル。タイムズスクエア駅でも2週間の実証実験の後、中2階の警備を担わせる意向だ。一方、市民団体からは「車輪のついたゴミ箱」「監視劇場だ」などと批判。いずれ、顔認識技術を採用する恐れがあると警戒感を隠さない。
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