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共同通信
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【杭州、ワシントン共同】北朝鮮の朝鮮中央通信は27日、南北軍事境界線を越えて韓国から北朝鮮に入ったトラビス・キング米陸軍2等兵の調査が終わり、担当する機関が北朝鮮の法に基づき2等兵を「追放することを決めた」と報じた。北朝鮮はこれまで2等兵が北朝鮮か第三国に亡命する意思を表明していると説明してきた。米政府は、2等兵の身柄が米側の管理下にあると発表した。AP通信によると、北朝鮮によって中国に移された後、米側管理下に入った。
北朝鮮は米欧などからの人権を理由にした非難に反発しており、2等兵の行動の自由を制約しているとの批判を抑え込みたい狙いもあるとみられる。2等兵の帰国を求めてきた米国との対話を模索しているかどうかは不透明だ。
2等兵は7月18日に板門店で越境し、北朝鮮に入った。朝鮮中央通信は2等兵が「米軍内での非人間的な虐待と人種差別に対する反感、不平等な米国社会への幻滅」が原因で北朝鮮に不法侵入したと自白したと伝えた。