行動障害支援の施設で虐待

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共同通信

 知的障害や自閉症と共に強い行動障害がある人への支援で知られる横浜市の社会福祉法人「同愛会」で、昨年秋以降、職員による利用者への虐待が2件、同市に認定されていたことが1日、分かった。「以前から他にも暴行や暴言があった」との証言もあり、法人は職員や利用者にアンケートをして調べる方針。

 同法人は神奈川県と東京都で入所施設やグループホーム、作業所など約120カ所を運営。2016年に殺傷事件があった相模原市の県立「津久井やまゆり園」や、多数の虐待が明らかになった中井町の県立「中井やまゆり園」から入所者を受け入れた(体験入所含む)ことで知られる。幹部職員が県の有識者会議や中井園の調査委員会などで委員を務め、虐待防止や支援の改善についてアドバイスしていた。

 横浜市や法人などによると、昨年11月、同市内の作業所の一つで軽度知的障害の利用者が男性職員に暴力を振るい、その職員が取り押さえる際、ヘッドロックをしたり暴言を発したりした。今年8月には別の作業所で男性職員が利用者に馬乗りになり殴ったり蹴ったりした。