不登校10年連続増、29万人

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共同通信
文部科学省が入る庁舎

 文部科学省は4日、2022年度の問題行動・不登校調査の結果を公表した。全国の国公私立小中学校で30日以上欠席した不登校の児童生徒は10年連続の増加となり、29万9048人と過去最多を更新。この2年間は前年度からの増加幅が2割を超え、計約10万人の大幅増となった。小中高校などのいじめ認知件数は10.8%(6万6597件)増の68万1948件で、身体的被害や長期欠席などが生じた「重大事態」は217件増の923件に上り、いずれも最多だった。

 文科省は「必ずしも学校に行く必要はないとの認識が広まったことなどが不登校増加の要因」と分析。いじめの認知件数増加は積極的な掘り起こしの結果とみているが、専門家からは深刻な被害の防止策が不十分との指摘がある。

 不登校の小学生は10万5112人、中学生は19万3936人。学年が上がるにつれ増える傾向にあり、最多は中2の7万622人で、中3の6万9544人が続いた。高校は9590人増の6万575人となった。