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共同通信
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政府は、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国やオーストラリアとの脱炭素の連携枠組み「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」に関する初の首脳会議を、12月に東京で開催する調整に入った。温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現に向け、水素などの技術協力や重要鉱物のサプライチェーン(供給網)を強化する方針。共同声明の取りまとめを目指す。影響力を増す中国への対抗が念頭にある。複数の日本政府関係者が8日明らかにした。
国際社会では脱炭素を巡る主導権争いが激化。日本政府はアジア各国の首脳と連携強化を確認し、脱炭素化に貢献する姿勢を示すと同時に、アジアの巨大市場の取り込みを図る。経済安全保障の観点から鉱物資源などの調達先を多角化する。
今年は日本とASEAN交流開始50周年の節目に当たり、12月16~18日に特別首脳会議を東京で開催。日本側はそのタイミングに合わせ、AZEC首脳会議を開きたい考えだ。オーストラリアはオンラインを含め参加形式を調整している。