空飛ぶ車、万博に量産間に合わず

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共同通信
大阪・関西万博「空飛ぶクルマ」の離着陸場候補地

 2025年大阪・関西万博で運航を予定する「空飛ぶクルマ」を巡り、乗客を乗せた「商用運航」に向けた機体量産が、開幕に間に合わない見通しとなっていることが分かった。事業者となる四つの企業グループ中、二つは量産に必要な安全認証取得が遅れ、うち1グループは商用運航を断念。調達できる機体数は4者とも最大数機の見込みだ。各事業者が12日までに明らかにした。

 大阪府の吉村洋文知事は、空飛ぶクルマを「空の移動革命」と位置付け、万博での商用運航を契機に社会実装を目指すと強調してきた。13日で万博開幕まで1年半。安全を保証するハードルの高さが浮き彫りとなった。

 日本国際博覧会協会は2月、万博で空飛ぶクルマを運航する事業者として4グループを発表した。(1)ANAホールディングス(HD)と米ジョビー・アビエーション(2)日本航空(3)丸紅(4)スカイドライブ―で、ジョビー社とスカイドライブは自社開発の機体を使用し、日航はドイツのボロコプター、丸紅は英バーティカル・エアロスペースの機体をそれぞれ使う。